電車線支持物とは?

電車線支持物は、鉄道の架線(電車線や饋電線)を安全かつ効率的に支えるための構造物です。
これには、電車線を適切な高さや位置に維持する「鋼管ビーム」、電柱間隔が広い場所に用いる「平面ビーム」、標識を支える「角トラスビーム」などがあります。
これらの製品は、地形や設置条件に応じたカスタマイズが可能で、高い耐久性と作業効率を備えています。当社の製品は、安全性と経済性を重視して設計されています

製品情報

株式会社シントーコーで製作している製品情報になります。

引出鉄構
引出鉄構

引出鉄構

変電所付近にある大きな電車線支持物。 電車線へ電気を供給するき電線を支持する構造物(写真は各線や新幹線など電車線が集まっている)
鋼管柱・鋼管ビーム(単)
鋼管柱・鋼管ビーム(単)

鋼管柱・鋼管ビーム(単)

鋼管単材を使用した柱・ビーム
鋼管ビーム(方杖式)

鋼管ビーム(方杖式)

鋼管単材ビームの電柱取付部を方杖※にて強化したビーム。 鋼管単材ビームよりも強度的に優位な為、電柱間隔が長い場所にも設置可能。 ※柱と梁の接続部などの内角に使われる斜めの突っ張り材。
鋼管平面ビーム

鋼管平面ビーム

鋼管単材を2本ラチス構造(菱格子のような構造)につないだビーム。鋼管ビーム(単)、鋼管ビーム(方丈式)よりも電柱間隔が長い場所に設置可能。
鋼管かご形ビーム
鋼管かご形ビーム

鋼管かご形ビーム

鋼管単材を4本ラチス構造につないだビーム。鋼管平面ビームよりも電柱間隔が長い場所に設置可能。
標識用角トラスビーム

標識用角トラスビーム

踏切上部に設置する、標識板を支持するビーム。トラスは三角形を単位とした構造。
鋼管ビームと鋼管ブラケットビーム

鋼管ビームと鋼管ブラケットビーム

鋼管単材を使用したビーム。 写真右側の片やり出しにして支持しているのがブラケットビームを指す。
ケーブル横断ビーム

ケーブル横断ビーム

ケーブルを道路横断させるためのビーム。

ビームや梁について

ビームや梁は、電車線や饋電線を電柱や鉄塔から適切に支持する構造部材です。主な種類には以下のものがあります。

鋼管ビーム
丈夫な鋼管を使用し軽量かつ強度が高い梁で、直線状やラチス構造(格子状)で設計され、様々な設置条件に適応します。
平面ビーム
鋼管を平面で組み合わせた梁で、電柱間隔が広い場所に最適です。軽量ながらも高い耐久性を持ち、長いスパンの架線を支えることが可能です。
角トラスビーム
標識板や信号機を支持するための梁で、主に踏切や駅構内で使用されます。美観と強度を兼ね備えた設計が特徴です。

電気車による電気の流れ

電気鉄道では、電気エネルギーが以下のように流れます。

1.電力会社から電気を購入する

2.変電所で電気を必要な電圧に変換する

3.き電線(※1)を経由して電車線(※2)へ送る

4.電気車のパンタグラフを通じて列車を動かす

5.走行用レールを利用して変電所へ返す

国鉄の支持材加工に始まった東海鋼業は、その時代々々の要求に合わせ様々な電車線支持物を製作してきました。
シントーコーと社名が変わっても創業時の理念は変わりません。

電車線路材料はそれぞれ設備により要求される機能や特性があります。材料による共通的なものとしては作業性が良いこと、機械的強さがあること、長寿命であること、経済的であること等です。どこに使用される材料かでさらに様々な特性が要求されることになります。
同じ強度の設備でも設置場所により施工方法の違い、周辺設備の制約による形状の変更があります。従って電車線設備の中でも既製品ではなく、唯一の注文品となる設備であり様々な工夫がなされてきました。

単に機械を使って技術的な改良をするだけでなく、安全面の考慮や新たなるものの開発という創造的な方面に向かってシントーコーはさらに邁進して参ります。